緑豊かなホテルの庭園



窓にステンド・グラスを填め込んだり、壁面にモザイク模様を取り付けたりと、ホテルは若い女性好みの洒落た部屋だった。
それに、壁の各所に取り付けられた、照明が凝っている。深く厚手の鉢を半分に切ったような陶製の笠は、天井に向けて柔らかな光を放っていた。
 


緑に囲まれた広い庭が、実に素晴らしい。朝食後、カメラを手にして、朝の散歩を楽しむ。
さすがは、かつての大邸宅だった庭園だ。噴水から流れる細い水路に沿って、多くの巨木が両側から枝を張って日陰を作っている。そんな、豊かな水の流れる水路に沿って歩いて行く。
樹の下の所々に、休憩用のベンチが置いてある。その一つには、赤子を連れたイラン人の若夫婦が座っていた。



小石交じりの土を突いている鳥は、オウムだった。赤と青色の鮮やかな二羽のオウムは、放し飼いにされていて、近寄ってカメラを向けても逃げようとはしない。
庭の中央にある花壇には、たくさんの赤いバラが咲いており、赤や白色のブーゲンビレアが、大樹の近くに茂っていた。



原産地だけあり、ザクロの木が多い。どの木も、丈は小さいが根元は太い。枝には、赤く色付き始めた大きな実が、たわわに実っていた。
大きな、イチジクの木もある。イランから西アジアにかけてが、原産のイチジク。ザクロやブドウとともに、世界で最も古い果樹のひとつとされている木である。その葉は、日本のものと比べると、細くて切れ込みが深い。
庭の中央にある方形の大きな建物は、「VIP(要人)ハウス」だ。金茶色に明るい薄茶色を配した、シックな石造りの館だ。屋上には、イランの建物の特徴でもある、室内に風を取り入れる角塔が立っている。



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