丘の上のスュレマニエ・ジャミイ


イスタンブール大学の前に、均整のとれた、高さ53メートルの大ドームが聳えている。丘の上に建っているのでイスタンブール市内で、一番目につくモスクでもある。
建物の正面に立って眺めるモスクは、堂々とした構えである。このモスクは、オスマン帝国が最も繁栄した1557年に、君主スレイマン大帝によって建てられた寺院だ。


その建築家は、トルコで最高といわれたミマール・スィナンで、当時の最高技術を駆使して建造されたのだ。
内部に入ると、その装飾が見事である。16世紀に造られたという、ステンドグラスが美しい。細やかな彩色のガラス面から、光が差し込む光景は実に情感溢れている。


ドーム内は、さほど混んではいなかった。欧米系の人たちばかりで、日本人の姿は我々だけだ。そんな人たちは、ドームや光の差し込むステンドグラスを見詰めていた。


建物を出ると、敷地内のドームの裏にはスレイマン大帝と、その妻の霊廟が建っている。これらも、大建築家身ミマール・スィナンの設計で、彼自身の霊廟も、その近くにひっそりと建っていた。
ちょうど黄梅の花盛りで、黄色の群れた花々が鮮やかだった。




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