ビザンツ建築の傑作・アヤソフィア



ブルーモスクとトプカプ宮殿の間に建っている、アヤソフィア。かつてはギリシア正教の大本山として、絶対的勢威を誇っていた。そのビザンツ様式の大聖堂は、後にイスラムのモスクに姿を変えたのだ。その威風堂々とした姿は、現在でも、イスタンブールを象徴する建物となっている。中庭には、ギリシア様式の円柱がある。これは、ユスティニアヌス帝が、アテネやエフェソスから運ばせたものという。



ドームに入る。その巨大な造りに、目を見張ってしまう。直径31メートルあり、その大きな円屋根は、ロドス島で造られた軽いレンガが使われている。
皇帝は威信をかけて、往時の最高技術を駆使し、当時の最大級の建物を造ったのだ。このギリシア正教の建造物がモスクになったのは、1453年に、コンスタンチノーブルが陥落してからである。スルタン・メフメット二世によって、メッカの方角を示すミフラーブや、説教壇のミンバルなどが取り付けられた。



1700年代は、モザイクは漆喰で塗り潰されていたという。そのモザイクを発見したのは20世紀に入ってからで、アメリカ人の調査隊による。
以来アヤソフィアは、ビザンツ時代の遺跡として、再び脚光を浴びたのだ。翌年には、初代大統領のアタテュルクによって、ここを博物館として一般公開することになった。



モザイクは、各所に残っている。南回廊にある聖母マリアや、ヨハネとともに描かれたキリスト像が有名だ。入口左側の傾斜した通路を上って行く、上の階の回廊にも多く残っている。
黄金色の立派なミフラーブとミンバルの背後には、多くの光取りの窓がある。そこには、色鮮やかなステンドグラスが嵌め込まれており、ドーム内を華やかにしている。





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